川崎老人ホーム転落死事件 二審も元職員の男に死刑判決 東京高裁

  • 2 年前
川崎市の老人ホームで入所者3人が相次いでベランダから転落し、死亡した事件で、東京高裁は元職員の男に一審と同じく、死刑を言い渡しました。

この裁判は、老人ホームの元職員・今井隼人被告(29)が2014年に入居者3人を施設のベランダから相次いで転落させ、殺害した殺人の罪に問われたものです。一審が死刑を言い渡したのに対し、今井被告側は無罪を主張し、控訴していました。

控訴審で弁護側は「被害者が自分で転落した可能性がある」と主張していましたが、きょうの判決で、東京高裁は3人のうち体が不自由だった2人は「自力で転落することは不可能」で、もう1人も「事故や自殺の可能性はほぼない」と認定しました。

そのうえで、争点だった捜査段階での自白調書についても「任意性に疑いがないことは明らか」と指摘し、今井被告の控訴を退け、死刑を言い渡しました。