世界を沸かす 日本人ドラマー 2016年8月31日

  • 8 年前
世界を沸かす 日本人ドラマー

2016年8月31日 11時32分

いま、東京で上演中のショー「ブラスト!」。

マーチングバンドをベースにした、音楽とダンスのパフォーマンスショーです。

このショーのドラムのメンバーに、日本人で初めて加わった石川直さん(41)。

評価されたのはその抜きんでたテクニックです。

世界で活躍する石川さんを支えるものは何なのか、聞きました。

■初の日本人ドラマー

現在公演中のショー、「ブラスト!:ミュージック・オブ・ディズニー」。

舞台狭しと演奏する金管楽器や、ドラム。400種類以上の打楽器が演奏されるのがステージの見どころです。

アメリカ生まれで、日本でこれまで100万人以上を動員しました。

このショーのドラムのメンバーに、日本人で初めて加わったのが石川直さん(41)です。

「お祭りに来てもらうような感じですかね。イベントに来てもらうような感じで、その時間、空間を、一緒に過ごしていただけるのがいちばんの魅力。楽しい場になってます」。(石川さん)

■一糸乱れぬパフォーマンス

石川さんのドラムとの出会いは、父の仕事で移り住んだアメリカの高校でのマーチングバンドの授業でした。

大学でもドラムを続け、卒業後すぐ「ブラスト!」への入団を認められました。

翌年から、ドラムパートの花形、ソロ演奏をまかされてきたのです。

「やるんだったらソロをやりたいというふうに徐々にやっていった中で、気付いたらそれが職になっていたというところが実際のところですね」(石川さん)

ソロだけではありません。もうひとつの魅力は、一糸乱れぬ集団のパフォーマンスです。公演の合間にも、8人のドラマーがぴったり息を合わせるための練習が続きます。

「(練習や本番を通して)表面的なものをそろえていくだけじゃなくて、内側のつながりをつくっていくというか.よくたとえ話で僕らが使うのが、友だちと一緒に話ながら歩いていると、
気付いたら歩幅、ペースがそろってしまっていたっていう。そういう内側のつながり、メンタルであったり。そこをつなぐようになることができれば、でなくて内面のつながり作っていく
呼吸がそろうようになり、音もそろうようになるというところですね」(石川さん)

■生徒に指導も

今ではドラマーの中で最年長の石川さん。

パートのリーダーとして、常に練習やコミュニケーションの中心にいます。

パフォーマンスを通じてひとつになる経験を、日本の若者にも伝えていきたいと、石川さんは、中学校や高校のマーチングバンド部への指導を続けています。

指導を受けて、大会での入賞を果たした高校もあります。

「みんなの力を合わせてひとつの目標を達成していく.今後の世の中はおそらく、国、国境、境界線というものはあまり関係なく、より世界的な広さで、いろんな人たちが同じように、
なにかの職であったりポジションであったりというものを、競い合っていく時代になってくと思うので。日本の中だけでなく、ほかの国の人たちも一緒なんだという。で、その中でまたどう共存していくのか、
もしくは、そこで抜きんでるように自分をまた高めていくのか。そういう考え方が必要なのかなと思います」(石川さん)

公演は9月中旬まで続きます。

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